こんにちは、ピアノ講師のyukaです!
ここ近年、中学受験が定番化してきました。
特に都心部ではそれが顕著です。公立校の6年生のクラスの半数は受験という状況。
長年習っていたピアノを続けるべきか、辞めるべきか・・・
そう考える生徒も少なくありません。
受験が近づく1月は、インフルエンザにかからないよう学校は欠席・・・ってことも普通です。
この状況には個々いろんなご意見があるかと思いますが、親も子も、一生懸命乗り越えていってます。
ピアノの先生は、生徒が受験でピアノを辞めるとき、どう思うでしょうか?
受験期こそピアノは続けるべき!
伸びる時期にやめるなんてもったいない!
いろんなご意見があると思います。
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ピアノと受験の両立は難しいのが前提
今くらいの時期になると、早い子は受験に備えて習い事の一部をいったん辞める時期です。
だいたい小4の秋くらい~年が明けて塾のクラスが一新する時期にかけてがタイミングですかね。
両立って、できそうで実は難しい。
何かと何かを平行してやっていくという状況は案外よくあるものです。
ピアノの先生も、母業をしながらって方もたくさんいますし、私もそう。
・・・・でも、やっぱり大変ですよね~(笑)
ピアノと受験の両立についての見方は、
・ピアノの先生ご自身の経験
・実際に両立している(した)生徒がいる
によって、違ってくるのではないでしょうか。
かくいう私は、両立できなかったです。
私の場合は高校受験ですけど、一応地元の進学校に進みました。
中2で音楽の道に進むと決めて、レッスン内容もかなり難しくなりました。そして部活(バドミントン)もやっていた私。
朝早くから夜遅くまでやってたので、家に帰ってからのレッスンはウトウトしながらどうにか続けてました。
テスト期は勉強を優先し、ピアノの練習はそこそこにしていました。練習をしない、ということはやりませんでしたけど。
音大に行くと決めていても、
私自身が学業優先でした。
ピアノは上手くなりたい、でも成績が落ちるのは嫌だ・・・・
文武両道という言葉がありますが、私はそれができるタイプではなかったです。
猛烈に努力すればできたかも知れないけど。
晴れて志望校に合格することができましたが、勉強を優先してよかったと、今でも思います。
この学校に落ちていたら、滑り止めで受けていた私立校だと通学時間は1時間半、授業料も数倍跳ね上がる。
お金を出す親にとっても、この結果は良かったのです。
じゃないと、後々音大に行くときの授業料の捻出も大変だったに違いありませんから。
滑り止めで受けた私立校には私の憧れた音楽科がありました。恩師の出身校です。でも親は反対。
公立に進んで、それでも行きたいなら音大へ、が親の意見でした。
先生の意見を押し付けないこと
ピアノを続けるかどうかは、最終的には生徒が決めることです。
見事両立を成し遂げた先生からしたら、両立はできる!!と確信めいたものがあると思います。でも全員がそれをできるとは限らないのです。
だから、辞めるのはもったいない!!などまくし立てられても生徒は困ってしまいます。
私は受験との両立はうまくできませんでした。
でも、だからと言ってピアノを辞めて受験に専念するよう助言したりすることはまずありません。
ピアノは続けたほうがいい。どんな形ででも、です。
それが私の考えです。
だから先生がどう思っているかは伝えます。
ピアノを辞めると、いつの間にか弾けなくなってしまうことも正直に伝えます。
レッスンの回数が減ったとしても、その時間が生徒にとって受験勉強から離れてホッとできる時間になるかもしれない。
上達を目的とするレッスンと少し主旨が変わってくるかもしれませんが、
生徒と先生がそれでよいのなら、レッスンの意味があるのです。
ピアノの先生が受験する生徒にできること
もし、受験する生徒が頑張ってピアノを続けてみる、ということになったら、先生はどんなことができるでしょうか。
①無理のないスケジュールの提案
レッスン回数を減らしたりなど調整できるなら、対応してあげると生徒も通いやすいです。
例えばですが、月2回のプランを提案してあげるとか。
ただし、どのようにしてレッスン日を決定するかなどは規約にまとめましょう。
受験生は模試や〇〇講習など塾のある日以外にも予定がどんどん入ります。
先生が生徒に合わせる、といった状況にもなりかねません。
先生がどこまで柔軟に対応できるか、ですね。その線引きを決めておくとよいです。
②生徒に合った、ピアノを続けられるためのアドバイス
生徒がピアノを続けると決めたのなら、今後どうしていけばよいか、先生からアドバイスをしてあげるとよいです。
先生のときはこうしたよ、など体験談を語ってあげるのも良いです。1番身近な成功事例ですから。
あくまで、先生の場合はという感じで話題にしましょう。
私の場合、受験とピアノの両立は難しかった、ということも話します。だから続けるって決めたの応援するよ!「今だったらこうするかな」という感じで続けます。
生徒は、当然今までより自宅での練習量はぐっと減ります。
レッスンに練習できていないまま来ることもあるかもしれません。
それでもいいよ、大丈夫だよ、
という安心感が生徒に伝わると良いですね。
今まで熱心にやってきた生徒は、練習できていないそんな自分を許せなかったりすることも出てきます。
というか、私がそうでした^^;
だから先生に失礼だから一旦ピアノを辞めた方がいいのかと本気で悩んだこともありました。
そんな生徒もいるかもしれない、と頭の片隅に置いておいてください。
そして、保護者の方にも理解していただく必要があります。
今後どうやってレッスンを進めていくのか、先生も方向性を示して差し上げると良いです。
受験が近づくと、模試の結果などで一喜一憂することも出てきます。
ピアノのレッスンが生徒にとってどんな存在なのか?
それが、ピアノを続ける理由に繋がるのです。
③レッスンの方向性の見直し
ピアノに力を入れていた子も、レッスンのペースや曲の難易度、選曲の仕方なども再考するとよいです。
レッスンを譜読みの時間として最大限に使う。
選曲も生徒が興味のあるものにシフトする、など。
ただこれはやらなくてよい場合もあります。今まで通りがいい、という生徒もいますから。生徒の意見も聞いてあげましょう。
受験が終わってからピアノを再開してもいい
一旦ピアノを辞めて、受験が終わったら再開する、という子もいます。
受験が終わっても、卒業式や入学式などのイベントも多いですし、
新しい学校生活が落ち着くまで何かと忙しい日々が続きます。
ピアノを辞めた時期によっては数ヶ月~数年の期間が空くもの。そういう時は少しずつ感覚を取り戻していけば良いですね。
そして、ピアノをこれで辞める、という選択をする生徒もいます。そんなとき、私は自分の受験のときのおもしろエピソード?を言って笑わせたりしてます。
本当は続けて欲しいし、続けたい!と思ってもらえるようなレッスンをしてあげたかった、といろいろ頭をよぎります。
ピアノの先生はどんなときも、生徒の見方。
生徒がどんな選択をしたとしても、最後までサポートし、応援してあげたいですね。
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