2024年の新NISA開始や直近のインフレ・物価高による預貯金の目減りリスクを背景に、”貯蓄から投資へ”という流れが一段と加速しています。
私も含め、多くの方が投資しているS&P500やオルカンは年平均利回りが7~11%程度と、従来の貯金では考えられないほど高い利回りが期待できます。さらに積立投資と組み合わせることで、株価下落局面でも平均購入単価を下げられ、中長期の資産形成に非常に適した手法とされています。
実際、家計資産の現預金が50%を下回ったという記事からもわかる通り、インフレによる実質価値の目減りを避けるためにも、資産運用への関心はますます高まっています。
「49.1%」家計資産の現預金比率 インフレで目減り、運用シフト促す – 日本経済新聞
60年で6万倍──バフェットに学ぶ長期投資の神髄
投資の神様と言われるウォーレン・バフェットは、年平均20%のリターンにより60年で資産を6万倍に増やしてきました。
なぜこれほどの高利回りを長期に亘って実現できたのか。その背景には、バフェットが一貫して重視してきた「企業の本質的観点を見極める視点」があります。
NISAの成長投資枠は個別株に挑戦したい方や、S&Pの利回りでは物足りないと感じる方向けにバフェットの考え方をベースにした株価シミュレーションツールを作りましたので、投資判断にご活用ください。
バフェット流株価予測ツール
現在の株価情報
10年後の理論値
判定コメント
EPSと配当の推移
理論価値(株価+配当計)推移
バフェットの銘柄選定基準
バフェットは、「長期で勝ち続ける企業」を見抜くために、8つの基準を使っています。
競争優位性を持っているか?
消費者独占力を持つ製品・サービスがあるか?
バフェットが最も重視するのが “経済的な堀”。これは競合が簡単に真似できない強みのことで、「圧倒的なブランド力(コカ・コーラ、Apple)」、「スイッチングコスト(他社製品への乗り換えにくさ)」、「特許・規模の経済」などが該当します。こうした堀を持つ企業は、長期的・安定的に利益を積み上げることができます。
インフレを価格に転嫁できるか?
「値上げしても売れる」、「コスト増を価格に転嫁できる」企業はインフレ局面でも利益を守ることができます。これは“価格決定力”と呼ばれ、バフェットが特に重視する要素です。
財務の健全性と収益力は十分か?
EPS が力強い増加基調にあるか?
EPS(1株あたり利益)は、企業の“稼ぐ力”そのもの。
バフェットは 「EPS が10年単位で右肩上がりであること」を重視します。
多額の負債を抱えていないか?
負債が多い企業は、「借入金返済でキャッシュフローが圧迫される」、「金利上昇に弱い」といったリスクがあります。バフェットは「借金に頼らず成長できる企業」を好みます。
ROE は十分高いか?
ROE(株主資本利益率)は、株主資本をどれだけ効率よく利益に結びつけているかを示す指標です。例えばコカ・コーラは高ROEを長年維持しつつ過大な借入もないため、バフェットが長期保有してきた代表例です。
内部留保の使い方(経営者の資本配分能力)は優れているか?
現状維持に多額の再投資が必要か?
「設備投資が重い産業」、「新陳代謝が早い産業」などビジネス維持にお金がかかる企業は、内部留保が増えても成長に回せません。バフェットは「少ない投資で利益が伸びる企業」を好みます。
内部留保利益を自由に使えるか?
内部留保(利益の蓄積)を、「新規事業」・「自社株買い」・「M&A」などに柔軟に使える企業は株主価値を高めやすく、バフェットが好む銘柄の特徴です。
内部留保利益の再投資が株価上昇につながっているか?
最終的に重要なのは、内部留保 → 再投資 → EPS成長 → 株価上昇という“価値創造の連鎖”が成立しているかです。
まとめ:バフェットの基準は「10年後の企業価値」を見るためのもの
バフェットの8基準はすべて 「10年後に企業がどれだけ価値を生み出しているか?」を見極めるための視点です。本記事で紹介しているバフェット式株価シミュレーター は、この8基準のうち特に重要な「EPS成長」・「ROE」・「内部留保(配当と再投資)」をベースに、将来の理論株価から期待利回りを実現する「適正購入価格」を算出します。
※【免責事項】本記事およびシミュレーターは、投資判断の参考情報を提供するものであり、
将来の成果を保証するものではありません。投資はご自身の判断と責任で行ってください。
