ワンルーム投資の収益構造:資金計画

資金計画の基本(頭金、借入条件) ワンルーム投資の仕組み
資金計画の基本(頭金、借入条件)

ワンルーム投資の収益構造」では購入するワンルームマンションの収益力に焦点を当てましたが、このページでは支出に焦点を当てます。

ワンルーム投資は、物件自体の収益力と共に、頭金と借入のバランス、借入条件(金利・返済期間)などの資金計画も収益に直結するため、両方の要素を考慮する必要があります。

頭金と借入のバランス

頭金メリットデメリット
多い・月の返済額が減り運営安定
・金利負担軽減、総返済額削減と金利上昇対策
・手元資金の準備に時間必要
・手元資金を他の投資に活用できない
少ない・高レバレッジ化により資産形成スピードが上がる
・手元資金を他の投資に活用
・追加支出への備え必要
・金利上昇時の負担増

以下の通り、頭金を入れる額により月々の返済額をコントロールすることができます。

ケース頭金借入額金利返済期間毎月返済額K%(※)
A:安定型500万円1,500万円2.0%30年約5.5万円約4.4%
B:レバレッジ型0万円2,000万円2.0%30年約7.3万円約4.4%

※K%とは、年間返済額 ÷ 借入総額で算出される返済負担率

借入条件(金利・返済期間)

借入条件(金利・返済期間)によっても月々の返済額が大きく変わります。金利が低い融資を受けることは高い金利と比べて月々の返済額が少なくなることは感覚的に理解できるところですが、実は返済期間も返済額に大きく影響します。

例えば、ケースC、Dの比較の通り金利・返済期間両方の要素により毎月返済額が変わります。ケースDは3.0%と高金利ですが、金利差1.0%よりも返済期間が10年長くなることによる効果の方が大きいため、毎月返済額も小さくなります。

ケース頭金借入額金利返済期間毎月返済額K%(※)
C:低金利・短期型500万円1,500万円2.0%20年約7.6万円約6.1%
D:高金利・長期型500万円1,500万円3.0%30年約6.3万円約5.0%

複数の融資条件を評価する

ワンルーム投資において複数の銀行から融資が受けられる場合、金利・返済期間の両方からどちらの銀行からの融資が有利かを判定する方法として、ローン定数K%(=年間返済額÷総借入額)を比較し低い方を採用することをお勧めします。

  • A、Bの比較より:借入総額が異なっても金利・期間が同じであればK%は同じ。
  • C、Dの比較より:低金利であればあるほど、返済期間が長期であればあるほどK%は低い。

まとめ:資金計画(頭金、借入条件)

資金計画は「安定 vs レバレッジ」の選択であり、①頭金の投入額と②金利や返済期間の条件次第でキャッシュフローが大きく変わります。ワンルームマンションの購入時に、キャッシュフローが黒字になることを優先して頭金投入額、借入先の銀行を決めることが大切です。

具体的な順序としては以下の通りです。

  1. 複数の借入先候補から融資条件を取り付け、K%が低い方を選択する。
  2. 安定的なキャッシュフローを生み出すために頭金を幾ら投入すればよいか確認する。
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