ワンルーム投資の収益構造

ワンルーム投資の収益構造 不動産投資の仕組み

収益構造を理解することがワンルーム投資成功の第一歩。ワンルーム投資における収益構造(家賃収入から各種支出を差し引いた実質利回りの考え方)を、具体例とともに紹介します。

「家賃収入=手残り」ではない

ワンルーム投資の仕組み

ワンルーム投資は、銀行から融資を受けて物件を購入し、入居者の家賃収入からローンを返済する形が基本となります。収益構造は以下の通りです。

分類項目備考
毎月①ローン返済
毎月②管理委託費(専有部)入居者との窓口対応、入居付け等。家賃の4%程度。
毎月③管理費(共用部)共用部の清掃・光熱費・設備点検・維持管理
毎月④修繕積立金(共用部)大規模修繕(外壁塗装・雨漏り防止・老朽化対応、等)
年次⑤固都税固定資産税・都市計画税等

物件の収益力を評価する

”実質利回り”を確認する

”利回り”は、ワンルームマンションの購入を決定する上で最も大切な指標です。利回りには、”表面利回り”と”実質利回り”があります。マイソク(※物件の概要・間取り図・契約情報等が記載、以下サンプル)には、通常”表面利回り”は記載されていますが、”実質利回り”は記載されていません。

物件の収益力は、家賃収入からコストを引いた”実質利回り”を確認する必要があります。仮に”表面利回り”が高くても”実質利回り”が低ければ投資に値しない物件、ということになります。

以下のマイソクを例に、表面利回りと実質利回りを算出してみます。

表面利回り
=年間家賃収入/物件価格
=(75,000円+5,000円)x12か月/2,000万円
=4.8%

実質利回り
=((年間家賃収入②ー③ー④)x 12か月ー)/物件価格
=((75,000円+5,000円3,200円ー8,000円ー6,000円)x12ー50,000円)/2,000万円
=年間実質収入703,600円/物件価格2,000万円
=3.5%
※②管理委託費、③管理費、④修繕積立金、⑤固都税

上記の通り、実質利回りは表面利回りにコスト税金を考慮したもので、物件の実質的な収益力を表すものです。実質利回りは、全額現金で投資した場合の期待リターンです。

年間収支を確認する

”実質利回り”から”ローン返済額”を引くことで対象物件の収支を求めることができます。

物件の実質的な収益力を表す”実質利回り”と、物件購入時の資金計画(頭金の投入額、借入先の金利・返済期間)により変動する”ローン返済”は分けて考えるべきです。

年間収支
=年間実質収入ー年間ローン返済額
=703,600円ー675,768円(※)
=27,832円
※前提:頭金300万円、借入1,700万円(金利2.0%、期間35年とした場合の年間返済額675,768円(=56,314円x12))

まとめ

今回は、ワンルーム投資の収支構造について説明しました。物件の収益力は”表面利回り”ではなく”実質利回り”で評価するべき、”ローン返済額”は資金計画(投入する頭金と借入額のバランス、借入先の金利・返済期間)により変動するため、実質利回りと分けて考える必要があります。

実質利回りとローン返済額の差である収支は、資金計画に大きく依存します。収支改善には、多めの頭金の投入、低金利・長期間の借入が重要となります。これらの情報は、別の記事でも紹介していますので、是非ご一読ください。

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