2012年、私は追加で新築ワンルームを2室購入しました。しかし後から振り返ると、これは「二重契約」と呼ばれる違法行為に該当するものでした。
当時は「業者が値引きしてくれた」と思い込んでいましたが、実際には金融機関を欺くための契約書操作が行われていたのです。
二重契約とは?
1つの不動産取引に対して、内容の異なる2種類の売買契約書を作成する行為。金融機関に提出する契約書だけ価格を高く見せ、融資額を不正に引き上げる目的で使われます。
| 契約の種類 | 内容 | 目的 |
| 表契約書(金融機関提出用) | 実際より高額な売買契約 | 融資額を多く引き出しフルローンを実現するため |
| 裏契約書(実際の売買用) | 実際の売買契約 | 実際の取引に使用 |
これは明確な契約違反・融資詐欺の一種であり、発覚すれば契約者自身も責任を問われます。
なぜ二重契約が行われたのか?
不動産業者はよく、
”頭金10万円で不動産が買えますよ”
と提案してきますが、このフレーズを成立させるには、手出しゼロで購入できるだけの融資額(フルローン or オーバーローン)が必要です。
しかし、私が購入した物件には本来フルローンが付かず、売買価格1,800万円に対して融資額は1,600万円という状況でした。
そこで業者は、売買価格を2,000万円に書き換え融資額を1,800万円に引き上げることで、本来必要だった200万円の自己資金をゼロにしました。
私に対しては「値引きするので、2,000万円の売買契約書の締結後に1,800万円の覚書を締結する」との説明でした。当時、わざわざ2回の契約を行うことに違和感を覚えたものの値引きしてもらえるならば多少の手間は仕方ないという程度の感覚でしたが、実際にはこれが金融機関を欺くための書類操作だったわけです。
後から気づいた「これは違法だった」という事実
この行為が違法行為であることに気づいたのは数年前です。既に物件は他行へ借換済みで、当初のローン契約は終了していますが、こうした違反行為を提案する業者とは一切関わらないことを強くおすすめします。
なぜこんなことが起きたのか?原因は「知識不足」
この失敗の根本原因は、当時の私自身の知識不足でした。
- 不動産投資に係る知識が不足しており、二重に契約する意味や違法性を認識できなかった
- 契約当事者である自身にすべての責任が発生すること(将来自分に降りかかるリスクの可能性)を考えなかった
不動産投資では、知らなかったでは済まされない場面が多くあります。契約者である以上、知識の有無に関わらず責任は自分に返ってくるからです。
同じ失敗を防ぐために:自衛のための「最低限の勉強」を
ワンルーム投資を始めるなら、最低限の知識武装は絶対に必要です。
特に以下のテーマは必須です。
- 融資の仕組み(物件の担保評価とフルローン・オーバーローンの関係)
- セールストークの裏側
- 違法行為に巻き込まれないためのチェックポイント
最も危険なのは、「知らないまま契約してしまうこと」です。
・参考:【警告】初めての不動産投資で無知が招く本当のリスクを実体験から解説
まとめ:二重契約は“知らぬ間に加害者になる”危険な行為
- 二重契約は明確な違法行為
- 営業トークの裏には業者側の都合がある
- 契約者も責任を問われる
- 自衛のためには知識が必須
私のように「知らなかった」で済まない状況に陥らないためにも、正しい知識を持って投資判断をすることが何より重要です。
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